慈光寺の里さくらコレクション~ときがわ町~
八重桜が見頃を迎え、桜の時期もそろそろ終わりに近づいてきましたね。
この時期は新緑の木々と桜を一緒に堪能できるので、すごく贅沢な気分です。
今年は川津桜からはじまり、ソメイヨシノ、八重桜とあちこち桜のはしごをしました。桜って種類がたくさんあるのですね。全く知りませんでした。
日本の山野にはヤマザクラなど約10種類を基本にして、変品種をあわせると100種類ほどのサクラが野生しており、また、これらから生まれた200~300の園芸品種が知られている。 コトバンクより引用
ふむふむ、なるほど。
ということで、4月22日に埼玉県ときがわ町にある「慈光寺の里さくらコレクション」を見に行ってきました。様々な種類の桜が見られるところです。
JR八高線明覚駅から車で約10分。
「慈光寺入口」から約4㎞に渡る参道に、約55種類の桜が植えられています。ひとつの種類の本数は多くありませんが、いろんな種類の桜を楽しむことができます。
一重咲きは終わり、八重咲きとシャガが見頃でした。
慈光寺入口のバス停近くにインフォメーション施設と小さな駐車場があります。ここに車を停めて、てくてくと歩きます。
トレッキングコースは「慈光寺入口バス停」~「堂平天文台」まで片道7.5㎞なので、ちょっとした散策にも良さそうです。今回行ったのは霊山院までの往復4㎞のショートコースになります。
坂を登る途中にある民家に「慈光寺の里ざくらコレクション地図」が置いてありました。行く途中の明覚駅や役場に行ってみてもよいかも。
桜の種類が書かれた立札は、野外ギャラリー「書の三十人展」になっているようです。(3月25日~5月10日まで)書はわからないのですが、咲き終わった桜ではつまらないのでこれを頼りにしてみました。
なんとなく見かけた順に載せていきたいと思います。
㊸鬱金(うこん)4月中旬~下旬
淡い黄緑のめずらしい桜です。咲き始めは全体的に淡い色ですが、ピークを過ぎると花びらの中央から脈に沿って紅色を帯びてきます。終わりに近づくと全体が紅色になるそうです。
㊺御衣黄(ぎょいこう)も同じ淡い黄緑で、時間の経過とともに色味が紅色に変わります。鬱金と良く似ていますが、この写真ではちょっと緑が濃いような気がしますね。開花初期は黄緑色が強いみたいです。花びらは縮んで反り返っています。
㊺御衣黄(ぎょいこう)4月中旬~下旬
御衣黄【道の駅こもち 白井宿にて 4月24日撮影】
同じ種類とは思えない色合い。
⑪南殿(なでん) 4月上旬~中旬
八重咲きの里桜と丁字桜の雑種で、高砂(たかさご)とも呼ばれています。あまり背丈が大きくならない早咲き桜とのこと。淡いピンク色で、控えめの八重という感じでした。
⑩花笠(はながさ)4月中旬
大輪で塊状に咲き、満開時は花笠がぶら下がっているように見えます。花が下向きに咲いていて、さくらんぼみたいでした。色は白に近い淡い紅色で、わさわさした八重です。
畑の中に咲いていて、上から見下ろす感じだったので近くまで行けませんでした。
⑭一葉(いちよう)4月上旬~中旬
代表的な里桜。葉化したおしべが一本だけ突き出て見えるので「一葉」と名づけられたそうです。
ちょうど満開。道の途中数カ所で見られました。休憩所もあって、満開の八重桜の下でお昼を食べている方もいました。
わさわさと重なって花びらがあるので、デイジーっぽいです。木がすごく大きいので、真下に立つと空を覆っているように感じられます。
びっしりと付いた花の重さで木が折れていました!
この一葉と、⑲普賢象(ふげんぞう)が満開できれいでした。
普賢象(ふげんぞう)4月下旬
普賢象は古くからあって比較的よく見られる八重桜です。咲きはじめは薄紅色で、徐々に白が強くなっていきます。
葉も出たては赤っぽいのが特徴で、これも徐々に緑色になります。
普賢象【道の駅こもち 白井宿にて 4月24日撮影】
こちらは葉は緑色で、花は薄紅色です。
青石板碑群
途中に、鎌倉時代から室町時代にかけて造られた供養塔が立っていました。
梵字が入っています。珍しい。
㉞糸くくり(いとくくり)4月中旬
古くからある品種のようで、花が束になって垂れ下がることから名付けられたとされています。淡い紅色です。
京都鞍馬に咲く桜の総称で、桜の形が雲珠(うず)に似ていることからそう呼ばれます。うんじゅともいう。ウズザクラという品種もあるようなので、どちらかはちょっとわからず。
慈光寺に到着です。
慈光寺は、比企山中にある「坂東三十三霊場第九番札所」として広く知られるお寺です。辺りはとても静かで、境内には穏やかな時間が流れていました。道の脇にはシャガが群生しており、白い可憐な花を咲かせていましたよ。
本堂にいらっしゃったおじいさんがとても話好きで、色々な雑学を聞かせてくださいました。秘仏は千手観音。本堂ではパネルなどで見ることができます。
観音堂
般若心経堂
少し歩くと、霊山院が見えてきます。東国最古の禅寺と言われています。
様々な花が咲いていて、とても華やかです。
水琴窟。桜の花びらが浮いていて、とても風流。 水琴窟 - Wikipedia
一休さんがいましたよ。
桜も咲いていました。
㊶水晶(すいしょう)4月中旬
岩手県盛岡市米内で栽培されている桜で、1920年に「水晶」と名付けられたそうです。白い八重咲きでもふもふしていました。ここまで白い桜も珍しいと思います。かわいいです。
霊山院の駐車場脇から下へ降りて行きます。ここからは下り坂です。
㊹紅時雨(べにしぐれ) 4月下旬
花付きが良い濃い紅色の八重桜です。北海道松前町で作出された品種で、樹形は横に広がらず盃状。花弁がうねっているのが特徴のようです。花が密集して塊のようになっていました。
㊻関山(かんざん)4月下旬
遅咲きの八重桜。八重咲き桜の代表種で、濃い紅色でもこもこしているのを見ると関山かな?と思っています。花弁は多いときは50枚を超えるそうです。虫や病害にも強く、非常に育てやすいので、街路樹や公園にも植えられています。確かによく見かけますね。
51、松月(しょうげつ) 4月下旬
淡い紅色の大輪。咲きはじめは薄紅色で、徐々に白っぽくなります。こちらも関山と同じように街中でよく見られます。関山に比べて薄い色です。
松月【道の駅こもち 白井宿にて 4月24日撮影】
ちなみに、
①染井吉野(そめいよしの)②御車返(みくるまがえし)③河津桜(かわつざくら)④霞桜(かすみざくら)⑤旭山(あさひやま)⑥阿岸小菊桜(あぎしこぎくざくら)⑦鴛鴦桜(おしどりざくら)⑧八重紅大島(やえべにおおしま)⑨白妙(しろたえ)⑫陽光(ようこう)⑬思川桜(おもがわざくら)⑮舞姫(まいひめ)⑰大提灯(おおぢょうちん)⑱鵯桜(ひよどりざくら)㉑須磨浦普賢象(すまのうらふげんぞう)㉘大島桜(おおしまざくら)㉛旗桜(はたざくら)㉜山桜(やまざくら)㉝御室有明(おおむろありあけ)㊳松前早咲(まつまえはやざき)㊵雨宿(あまやどり)㊼朱雀(すざく)㊿江戸彼岸(えどひがん)は既に葉桜でした。載っていないものは見付けられませんでした。(あれ??)
散策してお腹がすいたので、とうふ工房わたなべさんへ。行列の出来るお豆腐屋さんです。豆腐作りにも使用されている湧き水は、汲んで持ち帰ることができます。
豆乳ソフトクリームは醤油をかけて食べるとキャラメルのような味がするとのこと。
自分はブルーベリーぱふぇにしました。豆乳ソフトクリームはやさしい味~。果肉たっぷりブルーベリーと相性抜群で美味しいです。(350円)
ちなみに、おすすめはおからドーナツ!低カロリーなのに甘味がちょうど良くて、いくつでも食べられちゃいます。
5個入りで400円 出典:とうふ工房わたなべさんtwitterより
ときがわの「とうふ工房わたなべ」の豆腐が美味すぎて通ってる。 - さいたまノート
はじめて行ったときがわ町でしたが、とても楽しかったです。
八重桜好きですが、じっくり色んな種類を見ることがなかったので勉強になりました。これからの時期は新緑が気持ちよさそうですね。