日光白根山を縦走してきた。
日光白根山は、群馬県と栃木県の境に位置する関東以北の最高峰です。
標高は2,587m。
日光白根山に登ろう!というと、大抵ロープウェイを使ったコースを勧められますが、あまりロープウェイを使わずに登りたい。
基本あまのじゃくです。
谷川岳もロープウェイ、リフトなしで登りました。
ロープウェイには何度か乗ったことがあったので、今回は違うコースを歩きたいな、と。
そこで、菅沼駐車場に車を停めて金精山(こんせいざん)⇒前白根山⇒日光白根山と縦走することにしました。
金精山には苦手な梯子がありますが、高度感になれるためにも挑戦が大事!高いところを克服出来たら槍ヶ岳にも登りたい!夢は大きく。
ということで、7月18日に縦走してきました。
※基本的には 丸沼高原のロープウェイを使って一気に2,000mまで登り、その先で高山植物を楽しむのが良いのかなあと思います。山頂駅には「天空の足湯」(無料)があるので、至れり尽くせり。広めなのでゆっくりと浸かれます。温まりながらの景色は格別です。
日光白根山ロープウェイ
料金:大人往復2,000円、子ども往復1,000円
営業時間:5/28~10/10 8:00~16:00(土日祝7:30~)
駐車場:無料
コースタイム(7時間半)
駐車場:菅沼駐車場(1,000円)
菅沼駐車場(7:30)⇒登山口(8:05)⇒金精峠(8:50)⇒金精山(9:30)⇒国境平(10:00)⇒五色山(10:25)⇒前白根山(10:50)
⇒五色沼避難小屋(11:25)⇒日光白根山(12:25)昼休憩1時間⇒阿弥陀ヶ池(13:50)⇒白根山登山口(15:05)
7時頃に菅沼駐車場に着くと、既に半分くらいが埋まっていました。
駐車場代1,000円(高い…)ちょっと迷いましたが、最後に金精峠まで戻れる自信がなかったのでここに停めることに。2012年から有料になったみたいです。
時間帯によっては管理人さんがいないので、無料で停められる事もあるようです。私は徴収されたのでちゃんと払ってきました(笑)
※隣の茶屋さんの駐車場はとても広いのですが、勝手に停めると罰金を取られてしまう注意書きがあったのでご注意を。
菅沼駐車場に併設するお土産屋さん「菅沼茶屋」さん。
まだ時間外でやっていませんでしたが、トイレが利用できます。ありがたい。
汲み取り式に驚きましたが、匂いとかはそんなに気にならなかったです。
帰りにお土産を見るのが楽しみ。
白根山登山口。
ここから出発!といきたかったのですが、金精峠は別ルート。登山口がわからなかったので駐車場の方に聞いてみると、
「たぶん、ここから10分くらい(栃木方面へ)行ったところ?」
とのこと。
てくてく歩き始めたはいいのですが、行けども行けどもそれらしい道はなく。15分ほど歩きカーブを数カ所曲がって、どうもおかしい…と引き返します。
もう一度聞いてみるかと思いながら駐車場そばの横道を見ると、???
もしかしてこれかな??
目印を見付けてビックリ。お〜い!駐車場から3分かからない所にありました(というか駐車場から見える位置でした)
知らないなら知らないって言って欲しかったかも。迷っちゃうので(笑)
登山口の表示もありませんでしたが、とても不安になったのでよろしくお願いします。
8:05 気を取り直して、いざ出発!
こっちで良いのかな~?ときょろきょろ。
金精峠手前の沢まではコースサインの赤テープを見付けながら進みました。
はっきりした山道がないため最初は少し不安になりましたが、立ち止まって周りを見渡しながら進めば迷うことはないと思います。
カニコウモリの歓迎。
薄暗い林の中に日が差し込むと、美しい光景が。一面に咲いていました。
縦走している間に何度か群生を見かけましたが、金精峠までの道に咲く姿が一番きれいだった気がします。朝の光の中で見たからかな?
沢の跡(?)を登って行きます。石に矢印を見付けた辺りから道がわかりやすくなりました。
8:50 金精峠
金精山の山頂付近には亀裂があるとのことだったので注意しながら登ったのですが、気が付きませんでした。
峠付近はゆるやかですが細い道が続きます。
段々険しくなってきました。手袋をはめてロープ伝いに登ります。
何気にロープ箇所があります。そして高さが出てくるとビビりはじめます。
最後は梯子。以前かけられていたものが古くなり、新しい梯子がかけられたそうですがロープで固定されていたのでちょっと揺れたかも。
他の登山者がいなかったのでゆっくり慎重に登りました。高度感はそれほどでもなかったので良かった〜。
9:30 金精山
いきなり着いたなという感想です。木に標識がかかっているだけの山頂ですが、眺めは抜群です。
湯本方面が一望できます。先日登った男体山(右)は山頂が雲の中に。残念。大真名子山、小真名子山、女峰山、太郎山かな?
笹薮の中を抜けて先へ進みます。それほどのアップダウンもなく比較的歩きやすいです。
10:00 国境平
湯本コースの合流地点なので、登山者が増えました。ここまでは2人くらいしか会わなかったです。
空が青い!そしてなかなか急です。
尾根伝いの道は気持ちが良いです。
道には鹿の落し物がいっぱいありました。ガサガサと音がすると、「鹿!?」と振り返るを繰り返しましたが結局会えませんでした。
いつもは「クマ!?」とびくびくしながら登ることが多いので、気持ちが落ち着きます。後で調べたら丸沼高原スキー場内で目撃情報があったようでした。(え?)
10:25 五色山頂
お決まりの三角点タッチ。
ミネウスユキソウ
奥白根山と五色沼。コバルトブルーがとてもきれいです。なんであんなきれいな色になるのかな?空の色をうつしているのかなあ?
あ、人がいます。
沼の周りを歩けるみたいですが、今回のコースでは通らないので上から眺めることに。分岐の途中で何度か道を聞かれたので行く人が多いのだろうなあ。
五色山から前白根山までは奥白根山をバックに五色沼を見下ろしながら進むので、「ここからの景色がいい!」「あ、こっちも捨てがたい」と岩場をうろちょろしてしまいました。
10:50 前白根山頂 ガスが~!
時間帯によるかもですが、丁度人がいませんでした。
五色沼へと続く下りはなかなか急でした。コマクサが咲いていましたが、日に焼けてへなってました。がんばれ!
五色沼への分岐点。今回は寄らずにまっすぐ進みます。
避難小屋の標識からは森へ入ります。木陰はめっちゃ涼しい!
名前がわからないのですが、葉の先に小さな花が付いていて揺れるとかわいいです。
カニコウモリの群生。(光がうまく撮れず暗くてすみません)
11:25 五色沼避難小屋
この辺りからすれ違う人が増えてきました。やっぱり嬉しいですね。
開けた景色に雲が夏!という感じで思わず魅入ってしまいました。
この先にも道があって、数人のグループが歩いていましたがどこへ行くのだろう??(五色沼へは逆方向なので)
これから登る奥白根山。下から見るとそれほどでもないのに、実際はごつごつ岩場の急登です。
林を抜けると岩場が始まります。
この急登ではかなり多くの人と「こんにちは」だったのですが、これから前白根に向かうのでしょうか?ロープウェイを使うと奥白根山⇒前白根山になるので自分は逆走なのですね。
同じ年くらいの女性に、「縦走ですか?すごいですね」と言われて照れまくり。何がすごいのかわかりませんがお世辞に弱いです。
この急登に入る前に休憩と水分補給、栄養補給をしておくのをおすすめします!
急坂を前にして意気込んで登り始めてしまい(笑)途中でシャリバテしました(笑)お腹が減って力が出ない…アンパンマンの気分。
坂の途中で座り込んでウィダーで栄養補給。眼下に広がる景色には背を向けて、岩にもたれての休憩です。ちょっと高かったので(笑)
はじめて見ました。こんにちは~。
見上げると気持ちが良いのですが、実は下が見られません!
皆平然とこの道を降りてくるのですが、私は絶対無理な気がします。登るはよいよい、降りるはこわい。どんだけ?なぜ高所が怖いのに山へ登るのだろう??未だに謎のままです(笑)
そしてこの山にもツワモノがいましたよ~。今回は外人さんのカップル。
男性はタンクトップにハーフパンツ。ザックは中に何が入っているの??と聞きたくなるサイズ。女性はキャミソールにショートパンツで、上着を腰に巻いてペットボトル1本を持っているだけでした。
2人とも「こんにちは~(日本語)」で挨拶したあと、ひょいひょいと登っていきました。や、山姥?(失礼)
追い越されたということはロープウェイ使わないコースでしょうか?山頂でまたお会いしましたが、女性は岩の上で日光浴してました。これはツワモノではなく化け物ですね。(超失礼)
山で会う外人さんは軽装な方が多い気がします。そしてすごく身軽です!
自分はへろへろしながら登りきりました。山頂を見てもどこが山頂かわかっていない初心者ですが、人がたくさん集まっているのを見てあそこか!と納得。
写真だとどうしてものっぺりしてしまう。高さとか切り立っている姿とか、もっとうまく表現できたらいいのに。精進します!
案内図。
現在地を確認して、これからのコースを見てびっくり。(なんかいつでも驚いていますが)この先急坂・岩場の表示が。
え?あれ…?そんなの知らないぞ?これを見てしまったためにお昼がのどを通らなくなる怖がりです。
まずは白根山神社にお参り。
もちろん「無事に降りられますように」。
あともうひと踏ん張りです。
12:25 奥白根山頂
着きました~。標識が立っている場所は順番待ちでした。人気ですね。岩場で高度感もあるのに、皆ひょいひょいと移動していました。うらやましい。
お決まりの三角点タッチ。
山頂より。
奥白根山のピークはいくつかの峰に分かれているようです。
標識の立っている場所は混んでいたので、別の場所へ移動しました。一度下ってから再度登ります。この辺りもけっこう急です。
おお~!格好良い!
絶対立てなさそうな岩場。いつか立てるようになりたいです。
山頂からパノラマ撮影。
ちょっと雲が多めでしたが、一番左に燧ケ岳が見えました。
富士山も見えるそうですが…わからなかった。(逆方向ですね)五色沼がきれいだったのでここでお昼休憩に。
いつも大好きなおにぎりタイムなのに、下りのことを考えてご飯がのどを通りません(笑)またシャリバテするぞ、と気合いで食べました。こわがりすぎ。
13:20 景色もそこそこに出発です(え?)
なぜ石が積んであるのだろう?毎回思う疑問。
ストックをしまって向かいます。数人のおばさまグループとファミリーと一緒になりました。落石しないように順番待ち。そわそわドキドキ。
降り始めて思いました。
ん?こわくないし、それほどでもないぞ?確かに急ですが、直滑降とまではいかないかも。登るのはなかなか大変そうだけど降りるのはそうでもなかったです。
先に行かせてもらって軽快に降りてきました。案ずるより産むがやすし。
弥陀ヶ池が見えました。
自分が登っている道って絶対降りるの無理!と思いますが、少し降りる練習した方がいいのかもしれません。こわいという思いばかりが先行しているのではと感じました。
13:50 弥陀ヶ池
なんだかあっさり着いてしまいました。途中混雑していたので、横道にそれたらぱったり人がいなくなりましたよ。
菅沼登山口まではここから3.3㎞。以外に距離があります。
弥陀ヶ池の脇の木道を進みます。
水がとてもきれいです。
奥白根山と弥陀ヶ池。名残惜しい。次はまたゆっくりと登りたいです。
ここから先は同じような道が延々と続きます。木漏れ日が差し込むなだらかな道なので、はじめはなかなか楽しいです。
名前がわからないけど苔に生えている小さな花も。
随分歩いた気がしますが、まだあと2.0㎞。
徐々に飽きてきたり(笑)この道では誰とも会わなかったし気配すらなかったので、途中で歌を歌ったり気ままに歩いてました。
きのこ発見!大きいです。食べられるかな??
この斜め標識が出てきたらあと少しです。
道が広くなってきましたよ。
登った方のブログを見ていた時に発見した岩がありました!木で支えられているように見えるけど実は置いてあるだけという(笑)
ハンゴンソウ
一面に花が咲くのかな?7月半ばだとまだでした。
この先を10分ほどで駐車場が見えてきました。
15:05 登山口に到着です。
約1時間ほどの道のりだったのですが、代わり映えがなかったせいかとても長く感じられました。
今回初の縦走だったので、体力的にも不安があったのですがとても充実。違うコースでもまた登りたいです。モルゲンロートを一度見てみたい!という思いもあるので、紅葉の時期にも行きたいなあ。
夏に他の山にも登りましたが、森林限界を突破するのが気持ち良いのでもっと体力つけたいです。あと、高所恐怖症なんとかしたい(笑)
さてさて、帰りの温泉は「白根温泉 上の湯 加羅倉館」へ。
泉質は単純温泉、源泉の温度62℃、ナトリウムと硫酸イオンが多いので芒硝泉系のお湯。 成分は濃くないが湯口付近は薄く灰色の析出がついている。浴感はごくサラリとしたもの。浴後のほてりも少ないくサッパリとする。
日帰り入浴
料金:410円
利用可能時間:6:30~20:30 ※月曜日AMに清掃
駐車場:無料
内風呂のみですが、広めのお風呂なのでゆったりと足を伸ばして贅沢に入れます。心地よかった~。ただちょっと熱かったかな?地元の方が入っていたので聞いてみたら、前日はもっと熱かったそうな。源泉の温度が高いので調節が難しいのだとか。それでもざぶざぶ入ってしまいますよ(笑)シャワーも温泉のようです。
脱衣所も広くてきれいでしたし、クーラーが効いていたので(換気扇のみの日もあるとのこと)温まった体を冷ませて気持ち良かったです。これはリピートですな。
帰りの車の中で夕立にあいましたが、山では晴れていて良かった~。まだ一度も雨の山を体験したことがないのですが装備は万全で望むようにしたいと思います。
次はどこの山に登ろうかな?
※東北旅行記事がとまっていますがちょっとずつ更新する予定です。