旅に出よう! 東北一周旅行~霊場恐山・大間崎・願掛岩・仏ヶ浦編~
6月2日(東北一周旅行6日目) はれ・17℃
➡八戸市内泊
やってきました「霊場恐山」。
弘前市内から車で約3時間。山の中腹辺りから硫黄の匂いが漂いはじめます。
恐山と聞くと、あちらこちらに地獄が広がっているちょっと怖いイメージですが、三途の川に着いてビックリ。
ものすごく綺麗な透き通った湖に、ハマナスの花が咲いています。
ここは、天国??しばし景色に見とれてしまいました。南国と言われても頷いてしまいそうです。
あの世への入り口とは、こんなに美しいものなのかしら?
「三途の川」に掛かる太鼓橋。
奪衣婆(だつえば)と奪衣爺(けんえおう)が建っています。
三途の川で死者の衣類をはぎ取るというあれ。奪衣婆がはぎ取った服を奪衣爺が衣領樹(えりょうじゅ)という木に掛けて、そのしだれ具合で罪が決まるらしいです。
ほうほう、知りませんでした。
橋を渡り、恐山にむかいます。
【恐山】
アクセス:JR大湊駅より車で約30分・下北駅から恐山行き直通バスで43分
駐車場:有
開山期間:毎年5月1日~10月末日
開門時間:6:00~18:00
料金:500円、小・中学生200円
山門の前に積まれた石。風車がカラカラと回っていました。
四十八燈が並ぶ中を地蔵殿へ向かいます。お昼少し前でしたがとても広く、静かです。
地蔵殿。
この地蔵殿の脇を進むと、奥の院へと続く道があります。
とても眺めが良いです。辺りが一望できます。
恐山にはあちこちから火山性のガスが噴出しているので、山全体に硫黄の香が漂っています。間近で観察していたので、最後の方は若干体がだるかったです。
あの世にいかないように気を付けなければ(笑)
シュ~と吹き出すガス。あちこちに点在する地獄。
自覚大師堂。
お地蔵さまもたくさん見られました。売店には最後に寄りましたが、風車や草履などお供えするものも販売されていました。
賽の河原には積まれた石があちこちに見られます。
賽の河原で石を積むのは、幼くして亡くなった子供です。
父や母に会いたい一心で石を積みますが、塔が完成に近づくと鬼が現れそれを崩してしまいます。その幼子に地蔵尊が手を差し伸べるそうです。
「人はみなそれぞれ悲しき過去を持ち 賽の河原に小石積みたり」
手を差し伸べる地蔵尊。
境内の一番西の奥にある八角円堂。
死者が降りてくる場所と言われ、内部には亡くなった方の為の衣類などが収められています。カラスが中に入らないようにドアが閉められていましたが、不思議と怖い感じはしませんでした。
血の池地獄。地獄…?
地獄の先には天国、極楽浜が広がっています。
本当に不思議な場所ですね。目前に広がる湖は宇曾利湖(うそりこ)です。
宇曾利湖(うそりこ)を中心に八峰が巡っており、その形が花開く八葉の水連にたとえられます。
胎内くぐりの道です。空の青と赤や黄の石が見た事ない光景を作り出していました。
重罪地獄。一体どんな地獄なのでしょう。
五智山展望台。
5分くらい登ると、全体を見下ろせる展望台がありました。
延命地蔵尊。
はし塚。お箸の供養みたいです。いっぱい建っていたので何かと思いました。
恐山の境内には4つの温泉があります。(料金は入山料に含まれています)
すべて源泉かけ流しなので、硫黄の香がとても強いです。女湯をのぞいてみましたが、入っている方がいらっしゃいました。
まさか霊場で温泉に入れるとは思わなかったのでびっくりです。
寺務所に寄って御朱印を頂くことに。
寺務所の先は宿坊になっています。
宿坊「吉祥閣」宿泊料:一人12,000円(一泊二食付)
霧に包まれた朝の神秘的な風景を見てみたいので、泊まってみたいですね。
六大地蔵に旅の無事を願います。
恐山では、恐山大祭(7月20日~24日)と秋詣り(10月上旬の3連休)にイタコの口寄せが行われています。
私は興味がないのでなんとも言えませんが、様々な体験が出来るようです。
さて、次はマグロの一本釣りでおなじみの「大間崎」へ。
このモニュメント、面白すぎます。マグロと漁師さん(の腕)が拮抗している場面でしょうか(笑)
「よし、一本釣ってやるぜ!」
「お前なんかに釣られねーよ!」
みたいな掛け合いですかね。※意味のない想像です。
本州最北端の地は、か、風が強い!飛ばされる!
津軽海峡をはさんで函館市汐首岬までの距離はわずか17.5㎞。思った以上に短いです。
本州最北端・大間町の観光情報|大間わいどアップ! : お勧め観光ルート
この建物はお土産処かと思いきや、観光案内所です。
中にはマグロが。
カモメが強風の中を飛んでいました。流されていました。奥に見えるのは北海道かな?海は静かなのですが、暴風。
ここへ来たらやっぱりマグロですね。
ということで、マグロのお刺身を頂き、お土産に中トロを発送しました。いやあ、高かった(笑)単品ではこの旅一番のお値段じゃないでしょうか。でも、とても美味しかったそうなので、良かった良かった。
漁師のおばちゃんと話をしたのですが、車で東北をめぐっていて、これから仏ヶ浦に行きたいと告げると、
「こんな時間じゃあ、駄目よ。あと2時間早かったらおススメ出来るけど。襲われちゃうかもしれないじゃない」
「あはは、大丈夫ですよ。襲う人なんていませんから(笑)」
「人じゃなくて、熊(大真面目)」
え…?クマ、熊?クマかよ!(笑)は、恥ずかしい(笑)
結局眺めを見るだけということで通り過ぎることにしました。
近くの漁業を散策。
格好良いです!乗って釣りに行ってみたいなあ。
カモメが悠々と飛んでいました。上から見る景色はどんなのでしょう。
願掛岩。通りかかったので、ちょっと寄ってみることに。
恋の成就を願うパワースポット(らしいです)。
二つの巨大な岩が、見方によっては男女が抱き合うように見えることから、地元では古くから信仰の対象になっている。
縁結びの岩としてはもちろん、山や里の豊かな実りと、海の幸を運んでくれる神々への感謝をあらわす祈願所なのだ。別名「鍵掛岩」とも呼ばれ、鍵に願いをかけて、誓いを固いものにする、というスポットもあり。
写真の撮り方が下手で全くわかりませんが(すみません)男岩と女岩が海から突き出しているみたいです。こんなに綺麗な景観だったのですね。
縁結び成就の鍵棚。どこかでやった記憶がありますが(笑)
潮風をあびて錆びている鍵が多かったです。
クマ出没注意の「仏ヶ浦」へ。
写真は向かう途中にある仏ヶ浦駐車場からの光景。
駐車スペースと展望台があります。
ここからさらに車で20分ほど行くと、仏ヶ浦の下まで降りられる駐車場があり、15分ほど歩いて海岸に降りられるようになっています。遊覧船も出ているみたいですよ。
出典:仏ヶ浦について|仏ヶ浦ゆき観光船・遊覧船 / 佐井定期観光(株)
透明度が高く、海がとてもきれいです。
時間があったら是非行きたいところですが、大間崎を出たのが2時過ぎで、仏ヶ浦に着いたのは4時近かったので、さすがにやめました。(遊覧船最終便15:00のようです)
クマ注意の看板と、「これはマズイ」と直感する雰囲気。夕刻の山道は怖いです。展望台のある駐車場では一組の観光客と一緒になりましたが、気付いたらまわりには人っ子一人おらず。え…?これは、どうしようかと。
漁師のおばちゃんに習った通り、内回りルートで戻ることにしました。
途中、雲の切れ間から太陽がのぞき海を照らす幻想的な光景が。
はい、さくさく戻りましょう。
運転モードに切り替えていると、なんとデカいものが道の端に!!
出典:特別天然記念物カモシカを見つけたときのお願い | 渋川市
どどーんとカモシカでした!ビックリした…。カメラを手に取る前にそそくさと森に入っていってしまいました。自然がゆたかだな、なんて思っていると。
出典:【もふもふ】オコジョがかわいすぎる件【白い天使】 - NAVER まとめ
え!?オコジョだ!はじめて見ました。こちらはひょいっと頭だけ出したかと思うと、さっと引っ込んでしまいました。か、可愛いです。
なんだ、この一帯は?動物たちの宝庫ではないか。なんて思っていると、
最後は猿でした(笑)こちらは団体。カメラを構える前にささっといなくなってしまいました。
このルートの間に3種類に会うという奇跡。会いたい方は夕方に通ってみてはいかがでしょうか。※もっと大きいのが出る可能性も否定できないのでご注意を。
この日はほぼ一日ドライブでしたが、下北半島を満喫できました。
下北半島の夕暮れ。この日の日没時間は19時03分。空がすごくきれいで車を停めてしばし見入っていました。
東北はまっすぐな道が多いのでとても走りやすいです。いつの間にか速度が出ていることも多々あります。そこで、一つだけ自分に課した事があります。
それは、決して追い越しをしない事です。
地元の方は軽トラックやゆっくり運転の方も多いです。でも、その地域内で運転をしている為、途中で道を曲がったり、実際はそれほど長くは一緒にはなりません。
はじめの内はイライラしてしまい、無理な追い越しをしてしまったこともあります。でも、そんなに急ぐ旅なのか?誰かに怖い思いをさせてはいないか?と改めて問いかけてみました。
無茶な運転をすれば、地元の方に外部の旅行者は運転があらくて危ないと、良くないイメージを持たれてしまいます。一緒に走れば、見えなかった景色が見えることも多々あります。ゆとりをもって運転する事は、なにより自分の安全にもつながります。
重版出来の「運をためる」ではありませんが、そのおかげかその後天気にも恵まれ、良い旅が出来ました。小さなことですが、とても大事な事です。
青森の星空。北斗七星に流れ星です。私の技術ではこれが精いっぱい!
実際は本当に素敵な星空で、見ているだけで胸がいっぱいになりました。
この日は帰り道に八甲温泉に寄って温まりました。