立山を縦走してきた。
秋の立山に登りたい。
立山の紅葉時期は9月中旬~10月上旬。
秋の長雨の合間の9月25日に登ってきました。
立山(たてやま)は日本の飛騨山脈(北アルプス)北部、立山連峰の主峰で、中部山岳国立公園を代表する山の一つである。雄山(おやま、標高3,003 m)、大汝山(おおなんじやま、標高3,015 m)、富士ノ折立(ふじのおりたて、標高2,999 m)の3つの峰の総称である。雄山のみを指して立山ということもあるが、厳密には立山連峰に立山と称する単独峰は存在しない。剱岳とならび、日本では数少ない、氷河の現存する山である。
「立山」は単なる地理的な名称ではなく、室堂や地獄谷、弥陀ヶ原、立山カルデラという立山一体を含んだ地理的な広がりと、立山信仰や遥拝登山など精神的な広がりを含んだ複合的な意味を持っている。かつて山体は立山カルデラにあり、元の立山火山の山頂部は侵食で喪失している。弥陀ヶ原と五色ヶ原はこの火山の火砕流堆積物や溶岩の台地である。ミクリガ池、ミドリガ池は火口湖であり、現在の立山火山の主な火山活動は地獄谷周辺の火山性ガスの噴出と温泉噴出である。
日本三名山、日本百名山、新日本百名山及び花の百名山に選定され、富山県のシンボルの一つとされている。
雄山の山頂には、雄山神社本宮がある。峰本社神殿右端の前には、測量の基準である大きな黒御影石の標石(標高点3,003 m)があり、その約70 m南南西に一等三角点(標高2,991.59 m、点名は立山)の標石が設置されている
立山について万葉集には「多知夜麻」と記された。引用:雄山 | 山の最新情報、登山情報 - ヤマレコ より
コースタイム(8時間半)
室堂(9:05)⇒立山室堂小屋(9:15)⇒一の越山荘(10:03) 10分休憩
⇒雄山頂上(11:03) 御祈祷と昼食休憩50分
⇒大汝山(12:15)⇒富士ノ折立(12:45) 15分休憩
⇒剣御前小屋(15:25)⇒雷鳥沢ヒュッテ(16:32) 10分休憩
9:05 室堂ターミナルを出発です。今回はゆっくり山を堪能したいと思います。
一ノ越、雄山を目指します。
雲が多めの天気でしたが、なかなかの賑わいでした。
一ノ越までは舗装された道を歩きます。ごつごつが若干歩きにくい。
綿毛がホワホワ。とってもかわいいです。あちこちで見られました。
室堂小屋。
山小屋としては使用された建物としては日本最古。
立山は日本三霊山(立山・富士山・白山)のひとつで、古より山岳信仰の対象となっています。江戸時代までは女人禁制だったそう。今は自由に登れるので嬉しいです。
一ノ越までは行列でした。人が山に吸い込まれていくみたいです。
紅葉が見ごろ。山肌が色とりどりな模様で塗られています。
なんだろう??道沿いにある綿毛に引き寄せられました。
ナナカマド。
紅葉は写真とかでは見た事ありましたが、実際に見るのははじめて。
時折日が差すと、目を見張るような光景が浮かんできます。
写真撮りまくって一向に進まないという(笑)
リンドウ。
もう最後かなあ。岩場にひっそりと咲いていました。
ハイマツの濃緑にナナカマドの赤。
山肌の紅葉がきれいで、うきうきしっぱなしです。
10:03 一の越山荘着
なんでか体が重いなあとずっと思っていたのですが、まだ高所に慣れていなかったようです。
ガシガシ歩いて来たので酸欠気味。直ぐ息が切れました(笑)
ここで糖分補給しながら休憩したら、少し良くなりました。
これから登る雄山。
手前にはトイレも整備されていて至れり尽くせりです。
一ノ越から下っていくルートもあります。
降りていく人がいたので、どこに行くのだろう?と思っていたら浄土山でした。
天気が良かったら25日に浄土山に登って、26日にご来光を見て縦走しようと考えていました。
でもこの日一日しか天気が持たなかったので、次回を楽しみに。
体が少し戻って来たので出発します。
足元は岩場で傾斜はきつめです。この日の山の中で実は一番きつかった気がします。一緒に歩いた方も雄山が一番疲れたと言っていました(笑)
早くも小屋が小さくなっていきます。高度をかせげるので登った感があって楽しいです。
でも息が続かない~。高度2,500ⅿを越えてるので空気が薄いです。
ミクリガ池の方を振り返ると、歩いて来たルートがくっきりと見えました。
初級の山ですが、初級?うん、そうですよね、なめたらいけません!
小さな祠がありました。
あ!青空が見えてきましたよ。
登っていた時に小学生の男の子が「アイガーだね」とにやりと笑って言っていたのですが、私は意味がわからず???となってました。
丁度この日、「世界の果てまで行ってQ」でイモトがアイガーに登るスペシャルをやっていたみたいです。後で見たら、「立山登って剱岳行ったんだー!!途中まで同じ道を歩いていたのね」と謎が解けました。なんというタイミング。
いやあ、良かったです。そこ泣くところ?と言われましたが、もらい泣きしちゃいました(笑)イモト、本当にすごいです!
ちょっと広いスペースへ到着。三ノ越です。あと一息。
11:03 雄山山頂着。
やった~。着きました。一の越からは1時間かからずに登れました。雲で隠れてしまっている山もありましたが、満足!
実は9月に入ってまともに晴れた日がなかったため、この日までで一番良い天気だと言われました。雨多すぎ…。晴れバンザイ(笑)
雪が残っていました。
お札やお守り、バッジなどが売られています。カップラーメンもありました。
御朱印を頂きました。
折れないように丁寧に別紙に挟んでありました。ありがたいです。
ちなみに開山期間は7月1日~9月30日までです。
社務所の前では皆がカメラを構えていました。私は見ることが出来ませんでしたが、早く登った人は槍ヶ岳や富士山も見られたそうです。
一等三角点。標高は2,991ⅿ。
お決まりの三角点タッチ。
右に立っているお兄さんの陰になった部分がわからないけど、どの山か見比べしました。
一番くっきりときれいに見えたのは鹿島槍ヶ岳。
あとはむにゃむにゃ。雲の中。
空を横切る飛行機雲。久しぶりの青空です。
雄山神社への参拝は500円。せっかくなので御祈祷を受けることに。
この鈴付きの札がもらえます。これを付けて歩きたかったのです。
入り口にザックをデポして向かいます。
標高は3,003ⅿの御影石。峰本社のすぐ脇にあります。
10畳ほどのスペースに峰本社が建っています。
まずは御祈祷。帽子を脱いで座ります。柵がないので、中腰ではなく地べたにぺたんと腰を付けます。
隣に小さな子供がいてかわいかったのですが、ここまで来るのってすごいです。お父さんがおんぶして登ってきたのかな?
最後に、神主さんからお神酒がふるまわれました。
お猪口に一口。お酒なので弱い方はご注意を。
色々な体験ができる山頂でした。びっくりです。
写真を撮ったりお昼を食べたりしながら山々を眺めました。雲に隠れて見えない山が多かったのですが、雨が降らなかったのが一番ありがたかったです。
さて、神社の後ろ側から大汝山へ向かいます。
ガスがかかっちゃってますが、奥に見えるのが大汝山です。20分と近いです。
頂上付近は混雑してます。
12:15 大汝山頂着。標高は3,015ⅿと立山最高峰です。
雲の切れ間に後立山と黒部ダムが見えました。縦走の楽しみの一つは、色々な角度から山を見られるところだと思います。
富士ノ折立へ向かいます。
大汝山を振り返ると、岩がそそり立っています。
道はずっとこんな感じで続いていました。
見えてきました。富士ノ折立。
下にザックをデポして登ります。もちろんそのまま登っている人もいましたよ。
12:45 富士ノ折立着。
3,000ⅿ越えの岩山はごつごつしていて登るのが楽しいです。
景色も良いです!ビューポイントなのかな?岩の上で休憩している方もいました。ガスが出てきたのと風が強かったので、しばし上で休憩しました。
さて、降りようかと岩を伝っている途中、足が攣ってその場から動けなくなる事態に(笑)
やばいー!なんだこれ?
左の足が曲がらないし太ももが痛い!
全く収まる気配がなくてうずくまっていると、通りかかった男性が声を掛けてくれました。
ストレッチしながら少し休んで、もし治らないようなら山小屋に声をかけてくれるとのこと。本当にありがとうございます。
なんとか治まってきたので、少し休憩してから進むことに。
この男性とは、縁あって後でまたお会いしました。そして一緒に歩くことに。山って本当に不思議です。
途中から一緒になった女性に「芍薬甘草湯」の漢方薬をもらいました。ありがとうございます。
熱中症や脱水症状で足が攣ることがあるそうです。そういえば水分補給が少なかったかも…。
汗をかいていないようでも水分はきちんと取らないとですよね、反省。
この後は稜線を歩きます。
湧き上がってくる雲とその間に見え隠れする山肌がなんとも格好良いです。
ズーム。雷鳥沢キャンプ場が見えます。
風が強いので飛ばされそうになりながら歩きます。
クラノスケカール。
ほとんどの方がこの分岐で大走りへ向かいます。
自分はもう少し歩きたかったので、真砂岳を目指すことに。
それほどアップダウンもなくなだらかで歩きやすいです。
13:45 真砂岳山頂着。標高は2,861ⅿです。
ここからは別山を目指します。
別山へは一度降りてからまた登ります。
威厳をたたえた山々に惚れ惚れしっぱなしです。
皆口数が少なく、結構きつそうでした。あともう少しなのですが、その少しが大変なのだろうなあ。頂上までは行かないそうで、途中でお別れ。
ガスと風にやられながらもなんとか登ります。
14:35 別山山頂着。
そして剱岳が目の前に!!
すごいー!ここまで登って来たかいがありました。これ以上ないご褒美にはしゃぎまくり(笑)
一緒に登ってきた女性とコーヒーブレイク。お菓子を食べて至福の時間を過ごしました。何もかもが本当においしかったです。ごちそうさまでした。
ここで先ほどの男性ともう一人青年が合流し、4人で歩くことに。
男性と青年は翌日天気が良ければ剱岳に登るそうです。すごいなあ。
あまりに剱岳が良く見えるので、皆立ち止まり撮影に夢中になってました。
15:30 剱御前小屋で二人とはお別れです。無事を祈りながら握手!
夕刻。日の光に辺りがきらきらと輝いていました。
ここからは下りです。急なガレ坂を一気に降りていきます。登って来るご夫婦とすれ違いました。
来てよかった~。この景色、絶対に忘れません。
シラタマノキ
赤く色づくナナカマドに硫黄の匂いが漂い始めます。今日の温泉宿。見えているのに遠いです。
カエデかな?モミジかな?
剱御前小屋から雷鳥沢までの道は紅葉がとてもきれいです。
目の前に色付いた木々が現れ、その先に雷鳥沢や立ち上る硫黄の煙が見えます。夕日が当たると一面が輝き始め、これ以上ないほどの光景が広がります。
この日に登った雄山から真砂岳までが雲の中に。
沢を渡ると、雷鳥沢キャンプ場です。
階段がきつい〜。
16:30 キャンプ場へ到着。
この日はテントが少なかったです。前日はもっと多かったそうなので、次のテント場へ移動したのかな。
ミクリガ池方面へ向かいます。ここからが延々登りの階段です。疲れた体には響きます。登っても登っても着かないという(笑)
雷鳥荘に到着。一緒に歩いてきた方とここでお別れです。
本当にありがとうございました!とても楽しい山歩きでした。
翌日は黒部五郎岳に登るとのこと。ちょっと方向音痴だそうなので、迷わないようにお気をつけて。握手でお別れです。良い旅を~。
自分は「みくりが池温泉」泊なので、まだまだ先です。
地獄谷に夕日が沈んでいくところでした。
皆がカメラを持ってビューポイントに集まってきますが、足が重くてカメラを構える気力がありません(笑)
血ノ池を通り過ぎ。
あともうちょっと。
17:20 この日のお宿「みくりが池温泉」に到着です。
テント場からすごく歩いた気がしましたが、全然そんなことないのですよね。
無事に着いてなにより。
途中で遅くなる連絡を入れておいたので、夕食は19時半からでした。先にお風呂に入ってホッとひと息つきました。
山の上で温泉に入れるなんて極楽です。
残念ながら夜は星が見えませんでしたが、あたたかいひとときを過ごせました。
みくりが池温泉編に続きます。