秩父江戸巡礼古道の旅〜3日目〜
札所二十番~二十五番、二十八番~二十九番まで。
2016年3月24日(木)
曇りときどきはれ。朝のうちは雨。 最高気温10℃、最低気温2℃
大野原駅へ電車で向かっている途中に、うとうとしていたらいつの間にか雨がぽつぽつと降って来ていました。
参ったなあ。どうしよう?
御朱印帳が濡れる可能性があったのと写真が撮れないため、雨の時は歩くのをやめようかとも考えていました。
仕方ないので秩父駅で降り、来た道を歩き出します。
家まで歩くと10時間かかるみたいなので、しばらく歩いてみようと思いまして(笑)
今日出発する大野原駅まであと少しのところで雨は小降りになり、空を見上げると完全にやんでいました。おおー!やったぞ!
ということで、意気揚々レインコートを仕舞って歩くことにしました。
3日目出発ー!
9:20 大野原駅出発
ボケの花が雨に濡れて寒そうな。
でも、雨粒をまとってとてもきれいです。
こんな景色が見られるなら雨も悪くないですね。
旧秩父橋を通ります。
アニメの舞台、聖地巡礼場所ですね。橋の上では、高校生くらいのグループが写真を撮っていました。雨でもアクティブ。
空に薄日がさして来て、止めないで良かったと実感しました。
9:50 札所二十番法王山(ほうおうさん)岩乃上堂(いわのうえどう)着
岩乃上堂はとても自然豊かなお寺です。
雨に濡れた花達には、生気みたいなものがみなぎっていました。
様々な花が咲いていて、春になったらもっとにぎやかになるのだろうな。手入れはされているけれど、自然に咲いている感じは残っているせいでしょうか。
すごく落ち着きます。
このままここでぼーっとしていたい気分になります。
お堂の中には千羽鶴や吊るし雛があって、大事にされているのがわかります。
あれ、ブレてる(笑)
10:15 札所二十一番要光山(ようこうさん)観音寺(かんのんじ)着
観音寺は道路に面して立つお寺です。公民館みたいな雰囲気がありました。
秩父は杉が多いですね。
この先は、明治巡礼古道と江戸古道長尾根道にわかれているのですが、
雨が降った後だったので雑木林は滑りそうだな。
どうしようか迷ったのですが、明治巡礼古道を行くことにしました。江戸巡礼古道を歩く旅なのですが、初日から滑ったり転んだりしているので(笑)
若干びびってました。
11:00着 札所二十二番華台山(かだいさん)童子堂(わらじどう)着
広い敷地の中で、砂利の上に茅葺の仁王門がぽつりと立っています。
一礼して入っていくと、子供のような仁王様に思わず吹き出してしまいました。かわいらしいです。これが童子堂の名前のいわれとも。
境内を歩いているとパグが寄って来ました。
おお、どうした!と撫でていると、男の子が2人、お母さんに連れられてやって来るのが。ばいばいと手を振ってくれましたよ。
裏からは、新しく建物を建てる音が聞こえてきました。
堂々とした山を背景に、橋がいい感じです。
この後は畑の中を抜けてきつい上り坂が待っています。
聞きしに勝り、き、きつい!
辛さを紛らわそうと思わず傾斜を写真に撮ってしまった、うん、よくわからない(笑)
心臓はバクバク、自分の荒い息遣いが空中に響いていました。
左膝が少し痛んだので、この日はサポーターを付けて歩いていました。随分と楽になったので良かったです。
階段を上って、お堂までふんばります。
クリスマスローズが可憐な花を咲かせていましたよ。
11:30 札所二十三番松風寺(しょうふうさん)音楽寺(おんがくじ)着
やっと着いた(笑)
音楽寺は小鹿坂峠の中腹に位置しており、観音堂の前庭からは秩父市街が一望できます。でも撮り忘れました。
音楽に関する願い事をかなえてくれるお寺として、新人歌手やスター歌手がヒット祈願に来ることで知られるらしいです。
実は膝の痛みがピークで、拝むだけでいっぱいいっぱいでした。
次は、眺めを、楽しみたい…です。
梅林にてお昼休憩です。
曇っていて寒いよー!
止まると一気に冷凍されます。これぞ花冷え。
昨日わびしかったので、おにぎり&スニッカーズ&カロリーメイトが増えました(笑)
寒くても元気がでます。
江戸古道巡礼との合流地点発見です。
この後はけもの道(?)を進みます。
舗装道路を外れても、「巡礼道」の標識が点在しているので安心して進めます。
逆に大通りの方が標識がなかったりするため、マップで見ながら進むと迷ったりしていました(笑)
ここからはほぼ下りです。この先は民家の庭なのでは…不法侵入にならないかな?
とびくびくしながら歩きます。
道が開けると武甲山が見えました。
菜の花と一緒にぱしゃり。晴れたら絶景だろうなあ。
13:25 札所二十四番高智山(こうちさん)法泉寺(ほうせんじ)着
百十六段の石段が待ち受けます。
あ、上がりますよ、上がらないとたどり着かないもの。
一歩一歩のぼっていって、振り返るとすごーい、いい眺めです!
登って来たかいがありました。
じーんと感動しながら、お参りを済ませます。
納経所では、「今日は寒いでしょう」と声を掛けられ「歩いている方があたたかそうね」と言われて確かにと頷いてしまいました。
そのくらい寒かったです。
武甲山やーい。今度行くからね!
ここから札所二十五番までの道、意外とわからなくてあちこち彷徨いました。現在通行不可になっている江戸古道の迂回路が若干わかりにくかったです。
標識も少なかったので、
あれ…?ここかな?と曲がってしばらく行ってから、違うようだと引き返します(笑)
舗装された道から、けもの道への入り口を見つけるのがとても大変でした。
(勝手に曲がるのが原因です)
てくてくと行きつ戻りつ。
里山ののどかな景色を楽しむ余裕もなく進みます。
14:55 札所二十五番岩谷山(いわやさん)久昌寺(きゅうしょうじ)着
やっと着きました。良かった。
喜びもひとしお。そして疲れが吹き飛ぶ景色が目の前に。
水面に映る河津桜です。
まるで鏡のよう。
ここの景色は有名らしく、何度か他のブログでも見た記憶がありました。着いた時は「ここだー!」と思わずガッツポーズ。
緑がいっぱいの時期にまた行きたいです。
札所二十五番の納経所で
「次は二十六番へ行きたいのですが…」
と伝えると、
「二十六番は遠いので、二十九番の方が良いのでは?」
と言われ、地図をもらいました。
なるほど。明日は影森駅からなので今日は浦山口駅に近い2ヶ所を巡った方が良いかもしれないな。ということで二十九番へ行くことにしました。
石灰採掘の跡が見える方角の武甲山。
ここは桜が咲いたら絶景ポイントですよ♬
15:45 札所二十九番笹戸山(ささとさん)長泉院(ちょうせんいん)着
枝垂桜が有名な長泉院。
まだ咲いておらず…残念。
整備された庭園がとてもきれいで、境内をあちこち歩き回りました。
枯山水。
見られるとは思っていなかったのでびっくり。
いい味出しているなあ。
お寺の前でマップを広げて方向確認をしていると、
通りかかったおじさんが「どこへ行くんだい?」と声を掛けてくれました。札所二十八番へ行きたいと伝えると、マップを見ながら丁寧に教えてくれました。
意外とわかりにくかったの嬉しいかぎりです。
秩父の人は本当に親切だなあ。改めて実感しました。
橋の手前の道路では、子どもたちが「ばいばーい」と手を振ってくれました。
これだけで元気が出るのです。
よし、あとちょっと。踏ん張ろう。
少し山に入るとすっと寒くなります。
お馴染みの杉林の登り坂です。
暑いときにはこれがいいな。
ここのカフェは人気みたいですね。
次に行くときは絶対立ち寄りたいポイントです。
サトウキビシロップをかけて食べるかき氷&コーヒー、たまりません!クオリティ高いなあ。
16:25 札所二十八番石龍山(せきりゅうさん)橋立堂(はしだてどう)着
ここもまた、石段でした。
見上げながら一段ずつ登ります。この橋立堂は交通安全祈願ができるみたいです。
納経所の脇には橋立鍾乳洞の入り口が併設されており、入ってみたかったのですが今回は時間ぎりぎりで閉まるところだったので断念しました。
今日はここで打ち止めです。
16:50 浦山口駅着。
隣の影森駅が終点です。
なるほど、それでマップでは札所二十六番へ行けとなっていたようで、納得。なるべく江戸巡礼古道を歩きたいので、ショートカットには要注意しなければ。
歩いていると、その地に愛着がわくというか、とても親近感がわきます。
電車に揺られながら写真を確認し、心の奥があたたかいもので満たされているのを感じました。
巡礼とは、なんのために歩くのか。
なんとなくわかった気がした3日目でした。
総歩行距離:16.8㎞(16,846歩)
使用金額:7,610円
(御朱印:300円・御影200円×9=4,500円、お賽銭90円、交通費3,020円)
3日目のルート
使用したマップはこちら。
御影(札所二十番~二十五番、二十八万~二十九番まで)